4種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日咳、不活化ポリオワクチン)が生後2か月から接種できます。 |
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ヒブワクチンーインフルエンザb型菌(冬流行するAとかB型の風邪の悪玉インフルエンザと違います・また新型インフルエンザとは無関係です)感染は、脳を包む髄膜に感染して、高熱、頭痛や嘔吐、意識が「うとうと」する症状をおこし髄膜炎と診断されます。これは、抗生物質で治療して症状の改善があっても、時には神経の障害を残すこともあります。この菌は略称はHibです。
平成21年2月朝日新聞の記事によるとHibによる髄膜炎は5歳以下では2,000人に1人。これは、とても高い数字ですが、日本ではいろいろな報告がありますが、5歳未満児10万人に1.2人~11人と、多くて1万人に1人の報告です。欧州では5歳未満10万人に8~27人です。
この病気を予防するためにWHOの定期接種勧告をうけて90か国以上の国でHibワクチンの接種がなされ、Hib髄膜炎の頻度が十分の一に減じています。
Hib感染による髄膜炎は2歳未満児が多く、75%は2歳未満で発症しています。できれば早く接種すればよいとされ、生後2か月から受けることができます。
B型肝炎ワクチンーB型肝炎ウイルスはすでに感染した方の唾液や汗、涙、血液から感染します。感染すると急性肝炎をおこしますが、子供が感染すると無症状のままウイルスが体内に居座ります(キャリア化)。キャリアとなった後、大人になって慢性肝炎、肝硬変、肝がんに移行することが心配されます。このウイルスに対して抗体を作ってくれます。
ロタウイルス胃腸炎予防ワクチンーロタウイルスは感染性胃腸炎の原因の1つです。ロタウイルスに感染すると突然嘔吐し黄色から白っぽい下利便となり、脱水になることが知られています。このウイルスに対する免疫力をつけてくれるワクチンです。
Q1:日本脳炎ワクチンの必要性は? |
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定期接種に定められたワクチン以外には、インフルエンザワクチン、おたふくかぜワクチン、そして高齢者のための肺炎球菌ワクチン、50歳以上の方への帯状疱疹予防ワクチン、髄膜炎菌による侵襲性髄膜炎菌感染症予防ワクチンがあります。
おたふくかぜワクチン―おたふくかぜの合併症で多いのは髄膜炎です。これで、脳に後遺症を残すのは希ですが、高熱、頭痛、嘔吐が続き入院を必要とする場合があります。髄膜炎の合併率は3~10%であるという報告もあります。希ですが1~2万人に1人の割合で難聴を合併します。成人男子では25%に睾丸炎を(不妊の原因になることは少ないようです)、成人女子では5%に卵巣炎をひきおこすとされています。ワクチンを接種するとこのような合併症にかかることはまずないとされています。
おたふくかぜワクチンは自費で5300円です。
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)予防ワクチンーIMDの特徴として①だれでも感染する可能性があります②日本では15~19歳に発症のピークがみられます。③IMDは早期診断が難しく急に進行し発症から1日以内に命に係わる事態になることもあります。④回復した場合でも聴覚障害、神経障害などの後遺症を残すことがあります。
国内での報告では寮生活などの集団生活で発生しています。IMDはワクチンで予防できます。希望される方はお電話をください。
A型肝炎ワクチンが、7,130円です。ーA型ワクチンは、東南アジア、中国に移転する場合にお勧めするワクチンです。
入学前の年長さんへの不活化ポリオワクチン5回目接種(任意接種)が可能です。
不活化ポリオワクチンは現在4種混合ワクチンに含まれ、定期接種で4回目までは行われています。
しかし接種から時間がたつと抗体が徐々に低下し、ポリオ発症のリスクにさらされます。ポリオ感染症は日本近隣のアジア諸国で発生が認められており国内にポリオウイルスが持ち込まれることが懸念されております。
4~6歳までの5回目接種で抗体値が大きく上昇します。
先進国では就学前のポリオワクチン追加接種が実施されています。ポリオワクチン追加接種を希望されるかたはご相談ください。