小学生のころ故郷会津の山々を遊び場所にしていたせいか、上越に居を構えた今も上杉謙信公ゆかりの山城散策を楽しみにしている。安塚直峰城、新井鮫ケ尾城,板倉箕冠城、糸魚川不動山城など、いずれもが戦国時代の面影を今に伝えていて興味深いが、いま私が一番好きなのは春日山城である。 |
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雪解けとともに芽吹き可憐な花を咲かせ、いち早く春の到来を告げるカタクリは、大手道入り口付近に群生する。カタクリはすぐに結実し、意外に早く春は去っていく。
木々の緑も深くなり、母の日から梅雨入りが近づくころ、シャガが林間の斜面に白紫の花を咲かせる。梅雨があけ夏本番となると、花の種類は少なくなる。それでも番所跡あたりの日当たりの良い草むらには、オカトラノオの花序が虎の尾っぽの様で、とても親しみやすい姿だ。同じころ、南三の丸付近で、剛直な枝のてっぺんに花火が開いた様な花をもつシシウドをみると、高原にでも入り込んだ錯覚に陥ってしまう。木洩れ日の中に赤の点々としたミズヒキをみると初秋である。上杉景勝屋敷近くに群生するツリフネソウの花が秋風に揺れるころには虫の音が涼しげである。少し登って山頂の本丸に至る。ここを後にして直江屋敷跡の下手にツリガネニンジンがひっそり開花するころ、すでに晩秋である。春日山神社からの復路、黄色いアキノキリンソウを足元に見ながら山城をおりる。木々は色づき、まもなく冬をむかえようとしている。一年はあっというまに過ぎていく。
写真はシャガ:アヤメ科の多年草で葉は剣形で広い。5月の春の終わり頃、白と薄紫を混じた花を咲かせる。シャガは葉が滑り易い、その上、根が浅いためつかんでも抜けやすく戦国時代の山城には必ずうえてあるという。
3月、雪解けが進み、各家々が、木々の雪囲いをはずすころ。春日山のふもとのちょっと日当たりの良い所に、そこに春の兆しを見つけることができます。 |
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私は毎年3月の終わりには、必ずふき味噌をいただきます。冬の間にたまった体内の毒ぬきをして、からだのリセットをして春を迎えるのです。
フキノトウにはカロチンやビタミンAなどの栄養素とともに、幾つかのフラボノイドが含まれています。フラボノイドには抗酸化作用があることが知られています。
フキ(キク科)
かたくり 数咲いて花かたくりは1つずつ 五十嵐 播水 里山も、少しずつみどりがかってきました。4月初め、春日山の大手道に入ってすぐ、カタクリが群生しています。大手道入り口付近の山の斜面の、まだ去年の落葉の中に、カタクリがいち早くきれいな花を咲かせます。紫色の雲紋をもつ2つの葉と伸ばして頂に淡紫色の6弁の花。やや下向きに傾いて咲いているので「傾籠」といわれ、のちにカタクリと呼ばれました。これから、里山の春の息吹を観察していくのが楽しみです。 |
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